「登録販売者の給料・年収ってどのくらい?」
「登録販売者は他の仕事と比べて年収は安いの?それとも高い?」
「年収が低い場合、どうすれば年収アップできる?」
…と、このように悩んでいませんか?
登録販売者の仕事をしている方は、自分の年収が高いか低いか気になるものですし、これから登録販売者を目指す方は、登録販売者の年収が安いか高いかが気になりますよね。
そこでこの記事では、登録販売者の給料が安い or 低いなどの「登録販売者の年収のリアル」や、「登録販売者が年収を上げる3つの具体的方法」をご紹介します。
私はこれまで薬剤師など医療関係の転職支援をしてきており、医療関係の仕事の詳しい年収事情を知っています。その経験をもとに、登録販売者の年収事情を解説します。
この記事を読めば、登録販売者の年収事情はもちろん、登録販売者として年収アップする方法まで知ることができますよ。
目次
登録販売者の給料・年収は安い?高い?
結論から言うと、登録販売者の給料・年収は、日本人全体と比べると、「若干低い年収」となります。
登録販売者の平均年収は「年収350万円」
求人情報を調査したところ、登録販売者全体の平均給料は、年収約350万円となります。
月給にすると20〜25万円、時給にすると1,000円〜1,300円ですね。
- 平均年収:年収300万円〜400万円
- 月給:月給20万円〜30万円
- 時給:時給1,000円〜1,300円
例えば新卒で登録販売者になった場合、最初の初任給の手取りは20万円を下回ることも多いです。
そこから経験・年次を重ねていき、年収300〜400万円ほどになり、手取り額も20万円以上を超えてくるようになります。
これが登録販売者全体の年収です。
日本人全体の平均年収は「年収409万円」【登録販売者の方が約50万円低い】
一方で「日本人全体の平均年収」に関しては、大手転職サイト「doda」の平均年収ランキング調査によると、日本人全体の平均年収は年収409万円となっています。
- 登録販売者:年収350万円
- 日本人全体:年収409万円
このように、日本人全体と比べると、登録販売者の年収は「やや低い」と言えるでしょう。
登録販売者は雇用形態、業種、役職によって年収差がある【高年収の登録販売者も存在!】
ここで知っておくべきは、登録販売者は雇用形態、業種(勤務先)、役職によって、年収に差があることです。
言いかえれば、登録販売者全員が稼げないのではなく、登録販売者の中には、日本人の平均年収を超えている人はたくさんいるということです。
先ほどの年収350万円は、雇用形態でいうと「正社員」も「パート」も「派遣」も含めた数値となります。
ですので、正社員の登録販売者だけで見れば、年収事情はまた違ったものになります。
では実際に、雇用形態、業種、役職によって、登録販売者の年収はどの程度違いがあるか、それぞれ紹介していきますね!
登録販売者の「雇用形態別」の給料・年収相場
まずは登録販売者の雇用形態別の給料・年収相場をご紹介します。
正社員の登録販売者の給料・年収
まずは「正社員」の登録販売者の給料・年収ですが、求人情報を調査したところ次の通りでした。
- 東京都:年収280万円〜480万円
- その他地域:年収290万円〜510万円
このように、年収下限は200万円台後半ですが、年収上限は400〜500万円台と、平均的な日本人の年収を超えてきます。
なんで正社員は年収が高いの?【基本給だけでなく、ボーナスや手当もあるから】
正社員の年収が高い理由は、基本給だけでなく、正社員になるとボーナスが出たり、各種手当もつくことがあるからです。
例えば「ボーナス」で言えば、一般的な正社員の登録販売者の場合、月給の2ヶ月〜5ヶ月がボーナスとして支給されることが多いです。これは世の中の企業と同じくらいです。
また「手当」で言えば、登録販売者の資格手当が月5,000円〜15,000円程度出ることが多いです。パートでも出るところはありますが、手当がつく確率は正社員の方が高いです。
加えて、そのほかの福利厚生面でも正社員は恵まれています。
このように、ボーナスや手当、福利厚生などを含めた「待遇の満足度」で言えば、正社員が一番優れています。
なんで東京以外の年収が高いの?【登録販売者の数が少ないから】
これをみると、東京以外のその他地域の方が、東京より年収が高くなっていますよね。
この理由は、その他地域は登録販売者の数が少ないからです。
薬店やドラッグストアは、給料を多少あげても、登録販売者や薬剤師を確保したいと考えます。登録販売者や薬剤師がいないと、お店をオープンできないからです。
裏を返せば、地方で登録販売者になると、それだけでも年収アップを実現しやすいということです。
以上が正社員の登録販売者の年収事情です。
パートの登録販売者の給料・年収
次の「パート」の登録販売者の給料・年収ですが、求人情報を調査したところ次の通りでした。
- 東京:時給1,000円〜1,500円
- その他地域:時給900円〜1,500円
パートの場合、だいたい900〜1,500円前後に落ち着きます。
年収にすると正社員より低くなりますので、登録販売者として年収をあげるなら「正社員>パート」となります。
派遣の登録販売者の給料・年収
「派遣」の登録販売者の給料・年収は、求人情報を調査したところ次の通りでした。
- 東京都:時給1,200円〜時給1,700円
- その他の地域:時給1,100円〜時給1,600円
パートよりも派遣の方が年収・給料は高いです。年収にすると正社員が一番良いので、「正社員>派遣>パート」という順序になります。
雇用形態別の登録販売者の給料・年収まとめ
正社員 | パート | 派遣 | |
東京都 | 年収280万円〜480万円 | 時給1,000円〜1,500円 | 時給1,200円〜時給1,700円 |
その他地域 | 年収290万円〜510万円 | 時給900円〜1,500円 | 時給1,100円〜時給1,600円 |
登録販売者の「業種別」の給料・年収
次に、登録販売者の業種(勤務先)別の給料・年収事情をご紹介します。
- ドラッグストア:年収300〜500万円
- スーパー:年収330〜540万円
- 調剤薬局:年収220〜450万円
- コンビニ:年収240〜400万円
全体的にみると、ドラッグストアやスーパの登録販売者は年収が高いことがわかると思います。
一方で、コンビニの登録販売者は年収水準が低いので、高年収を目指すならおすすめはできません。
登録販売者の「役職別」の給料・年収
次に登録販売者の役職別の給料・年収事情ですが、求人情報を調査したところ次の通りでした。
- 一般の登録販売者:年収300万円以上
- 大手チェーン店長クラス:年収450万円〜年収600万円以上
- 大手チェーンエリアマネジャークラス:年収600万円〜年収750万円以上
このように、一般の登録販売者だと年収は300万円〜と平均的ですが、店長になると年収450万円〜、エリアマネジャークラスになると年収600万円以上も実現していけます。
登録販売者の年収・給料はこれからどうなる?
結論、今後はなだらかに上がっていくと推測できます。なぜなら、登録販売者が含まれる医療業界は、少子高齢化が進む日本においては「成長市場」だからです。
例えば、2009年に行われた薬事法の改正により、従来は薬局やドラッグストアだけでしか働けなかった登録販売者は、今ではスーパーやコンビニエンスストアでも働けるようになりました。
別の視点で言えば、今後は国の施策である「セルフメディケーション」の担い手に登録販売者がなっていくことや、登録販売者が取り扱える一般用医薬品の販路が拡大していることも、登録販売者の需要が高まる理由の一つです。
このように、登録販売者が活躍できる場所は以前と比べて確実に増えていますし、需要もどんどん拡大しています。
給料・年収は、需要が高い一方、供給が足りないことで上がっていきます。登録販売者は需要が伸びる一方、まだまだ人材は不足していますので、今後の給料・年収はますます高まっていくでしょう。
登録販売者が給料・年収アップする3つの方法
では登録販売者が給料・年収アップするにはどうすればいいか、具体的な方法をまとめると次の通りです。
- 年収の高い雇用形態を目指す
- 年収の高い業種(勤務先)を目指す
- 店長職など総合職を目指す(最も年収が上がりやすいのはこの方法)
シンプルですが、先ほど紹介した雇用形態、業種、役職で、年収が高い位置を目指すことです。
1. 年収の高い雇用形態を目指す
一つ目は、年収の高い雇用形態を目指すことです。
前述通り、一番年収の高い雇用形態は「正社員」です。先ほどの年収・給料の違いをもう一度お見せしますね。
雇用形態別の登録販売者の給料・年収
正社員 | パート | 派遣 | |
東京都 | 年収280万円〜480万円 | 時給1,000円〜1,500円 | 時給1,200円〜時給1,700円 |
その他地域 | 年収290万円〜510万円 | 時給900円〜1,500円 | 時給1,100円〜時給1,600円 |
パートや派遣の登録販売者で働く場合は時給換算であり、たくさん働けば収入は増えていきます。ですが、パートや派遣だとボーナスがなかったり、正社員と比べて福利厚生も優れていないので、どうしても正社員よりも待遇は劣ります。
ですから、登録販売者で年収アップを目指すなら、パートや派遣ではなく、最終的に「正社員」を目指すことが、一番年収アップしやすいです。
2. 年収の高い業種(勤務先)を目指す
二つ目は、年収の高い業種を目指すことです。
前述通り、一番年収の高い業種は「ドラッグストア」や「スーパー」です。
- ドラッグストア:年収300〜500万円
- スーパー:年収330〜540万円
- 調剤薬局:年収220〜450万円
- コンビニ:年収240〜400万円
逆に、年収が低いのはコンビニなので、コンビニで登録販売者として勤務している方は、ドラッグストアやスーパーに転職するだけでも、年収を上げられる可能性があります。
3. 店長職など総合職を目指す
三つ目は、店長職など総合職を目指すことです。最も年収が上がりやすいのはこの方法です。
例えば大手チェーンであれば、店長職、エリアマネージャーとポジションがあります。前述通り、店長やエリアマネジャーになれば、年収450万円以上はもちろん、年収600万円や、年収750万円という収入も目指していけます。
- 一般の登録販売者:年収300万円以上
- 大手チェーン店長クラス:年収450万円〜年収600万円以上
- 大手チェーンエリアマネジャークラス:年収600万円〜年収750万円以上
世の中どれだけ頑張っても年収が上がらない仕事も多い中、登録販売者という仕事は、努力をすれば、年収を上げることが可能な職種です。
「いまの年収が不満」
「もっと年収を上げたい」
このような悩みを感じているなら、登録販売者として雇用形態や業種、役職を変えることを目指し、年収アップを図ってみてはいかがでしょうか?
まとめ
記事の内容をまとめます。
- 登録販売者の年収は平均350万円(日本人全体の平均年収409万円と比べると低い)
- 登録販売者の年収は雇用形態、業種、役職によって変わる(例えばドラッグストアの店長・エリアマネジャーになれば年収450万円〜750万円も実現可能)
- 登録販売者は需要が高いため、将来給料・年収が上がる可能性は十分あり
- いますぐ年収を上げたいなら、年収の高い雇用形態・業種・役職を目指すことがおすすめ(中でも役職を上げることがおすすめ)
述べてきた通り、登録販売者の年収は、日本人全体の年収より若干低いものの、雇用形態や業種、役職を変えることで、日本人の平均年収より高い収入を実現できる仕事です。
前述通り、世の中どれだけ頑張っても年収が上がらない仕事も多い中、登録販売者という仕事は、努力をすれば、年収を上げることが可能です。それだけでも、登録販売者は恵まれているのではないでしょうか?
特に、少子高齢化が進む日本では、登録販売者含め、医療関係の人材の需要はますます高まっていくでしょう。
登録販売者は給料・年収が上がる可能性も高いからこそ、いま登録販売者の方も、これから登録販売者を目指す方も、年収アップを意識し、行動してみてはいかがでしょうか?
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